リサイクルの店から買ってくれたピンク色の自転車

幼稚園に入ったときは、おじいちゃんとおばあちゃんがお祝いだと言って、自転車を買ってくれた。
大好きなアニメの自転車で、幼いながらに、近所を走らせるときに、私はその自転車を自慢に思っていた。
小学生になり、低学年のころは、その自転車の補助輪を外して乗っていたが、体が大きくなったので、新しい自転車を買わなくてはならなくなった。
しかし、当時のお父さんのお給料は本当に少なかったため、私に自転車を買ってあげられる余裕がなかったそうだ。
それでも、夏休みなどはどうしても自転車を使うため、お父さんはリサイクルの店に行って、私の自転車を探してくれていたそうだ。
男の子向けの自転車は多く売られていたが、女の子向けのものがなく、何件かリサイクルの店を回ってくれていたと言う。
何とか夏休み前に手に入れた自転車は、ピンク色だったが、どこか暗い色をしていて、当時の私は喜ぶことが出来なかった。
年の離れた弟は、私と同じ時期に新品の自転車を買ってもらった。
私は自分のことを思い出し、お父さんは私のことが嫌いなのかもしれないと思っていた。
幼い子供はストレートに物事を感じる。
今、考えるとリサイクルの店を何件意も回って探してくれたことに感謝の気持ちが沸く。
新品じゃなくとも、乗れるだけで、そして自転車があるだけで素敵なことだと思えるのに、幼い私は、新品のものの方が価値があると思っていたのだ。
自分が親になったとき、こういうことをどうやって子供に教えていこうかと、今から考えている。